SHOEI NEWS2025年 12月号 Vol.309
CONTENTS
商況案内
カリフォルニアプルーン 市況
2025年産カリフォルニアプルーンの予想収穫量は60,000メトリックトン(以下、MT)(前年比86.6%)と、減産が見込まれています。品質面については大粒で糖度が高い傾向ではあるものの、カリフォルニア州全域で開花時期のばらつきが確認され、果実の成長度合いも不揃いとなったことが落果や未成熟果の発生に繋がり、減産予想となったと考えられます。また、カリフォルニアの農家は収益性の高い大粒プルーンの育成に注力しており、安価な小粒プルーンの供給量が減少していることで底堅い相場が続いています。
また、INC※から発行されている業界紙「NUTFRUIT」によると、2025年産プルーンの主要生産量は前年並みと予想されていますが、カリフォルニアとアルゼンチンは減産予想となっており、世界の総供給量は269,380MT(前年比90.7%)に減少する見込みとされています。引き続き世界的な需給バランスは拮抗しており、米国内のインフレによる生産コストの上昇もあり、現地相場は強含みで推移すると予想されます。
※International Nut and Dried Fruit Council(国際ナッツ・ドライフルーツ協議会)
アメリカ クランベリー 市況
9月12日に米国農務省(USDA)から、生果クランベリーの2025年収穫量予想は、前年比90.9%に相当する368,770メトリックトン(以下、MT)と開示されました。しかし、その後の現地収穫情報によると、本年はUSDAの収穫量予想から更に減産となる見方が強く、前年比約70%~75%にあたる315,000MT~338,000MT程度になると見込まれております。
~2025年の作柄・産地情報~
ウィスコンシン州(米国収穫量の約60%を占める主要産地)では、5~6月における受粉期間中に竜巻や豪雨が発生したことで受粉に影響を及ぼし、結実数が減少。収穫量は昨年比で25%減となる見込みです。また、各地で雷雨が多く発生したことで、土壌の窒素レベルが過剰となり、その影響で果実が小粒傾向になっていると評価されています。
その中で、ドライクランベリーは、この減産に反し、世界的な需要が堅調に推移しており、加えて米国内での製造にかかわるエネルギーコスト等の上昇も生じていることから、現地相場は各社値上げになる見通しです。また、足元の対米ドルの円安傾向により、輸入コストも大きく上昇する可能性が高くなっています。
韓国栗・中国栗 市況
◆2025年産 韓国栗の状況について
2025年産の韓国栗は、8月下旬以降の高温および降雨の影響により、収穫時期が例年より約1週間〜10日程度遅れました。一方で、台風などの大きな天候被害はなく、収穫量は平年並みとなりました。
昨年は、毬(いが)の中に1粒だけ入る「1粒栗」が多く、全体的に大粒傾向で、3番栗(Sサイズ以下)の割合が大幅に減少した地域も見られました。本年はこれに対し、やや小粒傾向となり、3番栗の収穫割合は平年並みに回復しております。ただし、農家の高齢化や人手不足により、栗の拾い手が年々減少しているなど、構造的な課題は依然として続いており、急激な収穫量の増加は見込みにくい状況です。価格面では、昨年とほぼ同水準で推移・着地しました。
◆2025年産 中国栗の状況について
栗甘露煮に使用される原料栗の多くは、中国・遼寧省丹東エリアで栽培された「丹東栗」が使用されています。丹東栗の収穫は、例年9月上旬から10月上旬にかけて約1ヶ月間行われ、早生品種(丹沢)→中生品種(金華)→晩生品種(在来種)の順に進みます。
平年の収穫量は10万〜12万トン程度とされていますが、2025年産については天候不良などの影響もなく、平年並みの収穫量となりました。品質面でも、虫食いや未熟栗の発生が少なく、例年より良好な出来となっております。
また、丹東エリアでは高齢者や主婦を中心とした内職が継続しており、剥き作業工賃の大幅な上昇も見られませんでした。このため、価格面でも昨年とほぼ同水準を維持することができました。
~蒸し栗ペーストの商品ご案内~
◆蒸し栗ペースト(韓国産)
✓韓国産の栗と砂糖のみ
✓皮付きで蒸し上げています
✓栗の美味しさをぎゅっと凝縮
原材料名 : 栗、砂糖
荷 姿 : 12kg(2kg×6袋)
保存方法 : 冷凍
賞味期限 : 3年
糖 度 : 42±3%
製 造 所 : 株式会社京まろん 天草工場(熊本県)
◆蒸し栗ペースト(C)(韓国産・中国産)※栗は韓国産もしくは中国産を単一または混合して使用しております。
✓栗と砂糖のみ
✓皮付きで蒸し上げています
✓ほっくりとした食感
原材料名 : 栗、砂糖
荷 姿 : 12kg(2kg×6袋)
保存方法 : 冷凍
賞味期限 : 3年
糖 度 : 45±3%
製 造 所 : 株式会社京まろん 天草工場(熊本県)
詳しくは、弊社営業担当者までお問い合わせください。
中国 松の実 市況
~ 当初見込みより収穫量減。現地相場高値スタート ~
2024年産の中国産松の実の収穫量は数年に一度の豊作で殻付ベース約8万トンでしたが、2025年産は生育途中である2024年秋の時点での松笠の実り状態より、2024年産に対し約半分(4万トン前後)と予想されていました。2025年産の収穫は例年通り8月末から10月中旬にかけて行われましたが、主産地である中国東北地方では生育期である6月~7月に雨が少なかったことによる松笠の落下や、一部の地域では虫害も発生したことにより、最終収穫量は約3万トンに下方修正されました。
一方、需要については欧州向けの出荷が好調な状況が続いており、2025年産の新物相場は前年に比べ上昇して始まりました。尚、2026年産の収穫量は現在の松笠の実り状態から2025年産と同等程度と予測されており、価格相場は前年に比べ高値を維持したまま推移するものと思われます。詳しくは弊社営業担当までお問い合わせください。
中国 りんご 市況
中国では本年年始、大型量販店において「100%無添加ナチュラルドライアップル」が大ヒットし、これにより加工用グレードのリンゴ原料需要が急増しました。その影響で、現地では旧物原料(ヒネ物)の在庫がほとんどなく、端境期にはオファー価格が急激に上昇しました。
また、本年の中国全体におけるリンゴ生産量は、前年に比べて15〜20%程度の減少が見込まれております。特に山西省・陝西(せんせい)省では天候不順の影響が大きく、減産が顕著です。
弊社が取り扱うリンゴプレザーブに最も適している山東省産リンゴの生育状況については、7〜8月の高温・少雨により生育が鈍化し、9月以降は一転して連続的な降雨と日照不足に見舞われたことで、果実品質に悪影響を及ぼし、腐敗果や亀裂果の発生が増加しました。さらに、10月の摘袋期にも多くの降雨があったため、果実の色づきがやや不十分となっております。その結果、貯蔵性が低下し、2026年春以降に出荷されるCA貯蔵品※からの原料供給にも影響が及ぶ可能性が懸念されております。こうした状況の中、中国国内では無添加ドライアップルの需要が引き続き拡大しており、加工メーカーによる原料確保が一層活発化しています。そのため、加工用原料の逼迫が続き、価格上昇に拍車をかけている状況です。加えて、収穫量の減少およびヒネ物の山東省原料在庫が極めて少なかったことから、2025年産の加工用リンゴ原料価格は、昨年を約30%上回る水準で推移する見込みです。
一方で、中国現地の各工場におきましては、輸出向け契約を確保し、工場稼働率を維持したいとの意向が強く、オファー提示価格は、小幅な上昇にとどまる見込みです。詳しくは弊社営業担当までお問い合わせください。
※CA(Controlled Atmosphere)貯蔵 : 酸素、炭素ガス濃度を調整し、農産物の鮮度を長く保つ貯蔵法のこと
カナダ メープルシロップ 市況
ケベック・メープルシロップ生産者協会(以下QMSP)の2025年7月発表のクロップレポートによると、2025年春の収穫の総重量が約102,000トンに達し、史上最高を記録した昨年の約108,409トンに次ぐ収穫量となりましたが、人件費・梱包材・ロジスティクスなどのコスト上昇のため、3年連続で値上がりとなりました。
QMSPはメープル製品への高まる需要に応えるため、2026年にメープルシロップの原料となるカエデの樹液を採取する採取口を新たに700万個設置する計画を決定しました。この計画では、年間平均で約11,000トンの増産が見込まれます。
国内・海外 乳製品 市況
◆国内 乳製品 市況
農林水産省によりますと9月の全国の生乳生産量は前年比100.2%と前年を上回り、北海道と全国計で14ヶ月連続前年を超えています。北海道では前年比100.7%と上振れする一方で、都府県では前年比99.5%とわずかに下回りました。
9月末の推定在庫量はバターで約31,300トン(前年比120%)、脱脂粉乳で約64,700トン(前年比132%)となっております。また9月のバター製造量は4,478トン(前年比108%)、脱脂粉乳製造量は12,856トン(前年比109%)と何れも前年を上回り増産となりました。生乳生産量が増加している一方で飲用向け需要が減退しており、バター・脱脂粉乳の加工に生乳が向かっており、特に脱脂粉乳の在庫過剰が起きているという構図が続いています。
農林水産省が公表する大口需要者価格は発表が遅れているが8月分としてはバター¥1,632/kg(税抜、前年比107%)、全脂粉乳 ¥1,017/kg(同103%)脱脂粉乳¥744/kg(同102%)でした。6月の乳価改定はほぼ反映されたと推測されます。
Jミルクは9月末に需給見通しを発表し、2025年度の生乳生産量は738万トン(前年比100.1%)と予想しております。7月に発表した需給見通しより3万トン増を見込んでおります。年度末に向けて徐々に生乳生産量がマイナス圏に入る予想は変えておりませんが、下落幅は大きく緩和されました。引き続きバター脱脂粉乳の増産が続いており当面在庫に余裕はありそうです。
◆海外 乳製品 市況
直近の海外乳製品相場は総じてホエイ系製品が上昇している一方で他の製品は下落しています。主要生乳生産地域の生産量が増加していることが背景で世界的に乳製品の供給量が増加しており全般的に相場は下落していますが、ホエイ製品は例外的にWPC80など高たんぱく製品と乳糖の需給逼迫によって逆行高になっている状況です。
地域別に生乳生産量を見ていくと前年比でNZは9月は103%、豪州は99.5%、欧州は103%、米国は104%となっております。豪州を除く全地域で大きな増産となっており価格下落圧力を強めています。
製品別にみた場合、NZバターはFAS US$6,370/MT近辺と5月のUS$8,000/MT近辺の最高値から徐々に下落しています。一方、欧州価格はUS$6,150/MT近辺と6月のUS$8,900/MT近辺からNZ同様に下がっていますが急激なスピードでの下落となっております。生乳生産量がほぼ全地域でプラス推移していること、高値を嫌気したユーザーの抵抗があることが背景にあります。欧州も4月頃の生乳生産量のピーク時にバターの作り溜めがあまりできなかったようですが後半に入り余裕がある状態です。脱脂粉乳も余剰感は出ており下落傾向になっています。
今後については生乳生産量が好調に推移し相場は軟調継続が濃厚です。バターに関しては米国産がUS$3,000/MT台を付け、圧倒的に安価になっていることから欧州産もオセアニア産も引きずられて下がると見られます。脱脂粉乳についてもバターほどの下落幅はないが引き続き下落傾向が続くと予想されます。
商品案内
国産果実茶(ゆず茶、しょうが茶) リニューアルのご案内
この度リニューアル商品といたしまして、「国産ゆず使用 ゆず茶260g」、「国産しょうが使用 しょうが茶270g」を発売いたします。
一日の仕事や家事、学業が終わった後に、ホッとするひとときをお届けします。心安らぐ味わいをどうぞお楽しみください。
◆国産ゆず使用 ゆず茶 260g
✓国産ゆずを使用して作ったこだわりの商品です。
✓果汁だけではなく、果皮も使用していますので、ゆずの風味をお楽しみいただけます。
✓お湯や冷水に溶かしたり、ジャムとしてそのまま食べたり、お料理にも活用できます。
◆国産しょうが使用 しょうが茶 270g
✓国産しょうがを使用して作ったこだわりの商品です。
✓しょうが汁に加え、刻んだしょうがも使用し、豊かな風味に仕上げました。
✓お湯や冷水に溶かしたり、お料理にも活用できます。
<共通規格>
荷 姿:12本/ケース
保存方法:常温
賞味期限:8ヶ月
包装形態:瓶詰
希望小売価格:658円(本体価格)
SHOEI RECIPE
モンブランマカロン(表紙掲載レシピ)
モンブランクリームの中にマロンダイスを忍ばせた、栗をたっぷり味わえる生仕立てマカロン。
クレームシャンティにはヴァニラの香りをアクセントに混ぜ込みました。
~材料(50個分) ~
<マカロンコック>
A:卵白(1) 75g
A:グラニュー糖 180g
A:水 45g
B:アーモンドプードル皮無100% 188g
B:正栄粉糖 188g
B:純ココアパウダーハイファット 17g
卵白(2) 68g
<クレームシャンティ>
生クリーム35% 200g
バニラリキュール 14g
グラニュー糖 4g
<モンブランクリーム>
マロンペースト アマーロ 450g
生クリーム35% 135g
NZ産食塩不使用不使用グラスフェットバター 20g
マロンメラッセピッコラダイスカット 適量
~作り方~
<マカロンコック>
① Aでイタリアンメレンゲを作る。
② ふるったBに卵白(2)を合わせる。
③ ②に①を合わせ、程よい固さまで混ぜ合わせる。
④ 鉄板に絞り乾燥させ、コンベクションオーブン150℃で約10分焼成する。
<クレームシャンティ>
全ての材料を合わせホイップする。
<モンブランクリーム>
マロンペーストに生クリーム、柔らかくしたバターを少しずつ合わせていく。
<組み立て>
① マカロンコックの中心にクレームシャンティを少量絞り、マロンダイスをのせる。
② マロンダイスが隠れるようにクレームシャンティを再び絞り、周りにモンブランクリームを絞る。
③ マカロンコックをのせてサンドする。
レシピ詳細は弊社営業担当までお問い合わせください。
~使用製品ご紹介~
◆マロンペースト アマーロ
荷 姿:1kg×12袋
賞味期限:1年
保存方法:常温
糖 度:55±2%
◆マロンメラッセピッコラダイスカット
荷 姿:1号缶×6缶
賞味期限:3年
保存方法:常温
糖 度:69±2%
2025 最新モンブラン トレンド情報
秋のスイーツと言えば、やはりモンブラン!2025年9月~11月にかけて、多くの洋菓子店やデパート等でモンブランフェアやマロンフェア等、栗に特化したイベントが開催され、この時季にしか出会えない限定品が登場するなど注目を集めました。SHOEI NEWS12月号ではこの秋に都内洋菓子店で販売されたモンブランやマロンスイーツの中から、弊社独自の視点で厳選した注目の最新アイテムを特集いたします。
従来の絞りタイプにとらわれない新たな魅せ方や、産地を強調した和栗へのこだわり、栗と異なる素材を組み合わせた独創的な構成など、パティシエの技が光る個性あふれるアイテムをご紹介いたします。
~新形状モンブラン~
A : 栗がごつごつ
B : 四角いモンブラン
C : キューブがゴロゴロ
~ブランド和栗がトレンド~
D : 熊本産和栗
E : 笠間産新栗
F : 中山栗
~創作モンブラン~
G : 和栗×ほうじ茶
H : 和栗・洋栗×バニラ
I : 栗甘露煮×アールグレイ
※掲載情報は弊社商品の採用と関係はございません。弊社独自の視点で精選した魅力的な市場品をご紹介しています。
※掲載情報の詳細は弊社営業担当までお問合せください。

