SHOEI NEWS2026年 9月号 Vol.318
CONTENTS
商況案内
オーストラリア マカダミアナッツ 市況 & 海外視察レポート
現地時間の7月15日に、AMS(オーストラリア・マカダミア協会)が2026年産の中間収穫予想を発表しました。同レポートによると予想収穫量は56,888トン(殻付き、水分値3.5%ベース)で、3月に発表された収穫予想59,080トンに比べ約2,000トンの下方修正となります(前年の収穫量は43,800トン)。オーストラリア産のマカダミアナッツは北部のクイーンズランド州バンダバーグ地区と、南部のニューサウスウェールズ州リズモア地区が主要産地となります。収穫状況について最大の産地であるバンダバーグ地区では、7月時点で90~95%の収穫が進んでおり、良好な天候に恵まれ、高品質なマカダミアナッツが収穫されています。
一方でニューサウスウェールズ州リズモア地区やクイーンズランド州南東部の一部(ギンピー地区やグラスハウスマウンテン地区)では継続的な降雨により収穫が遅れています。マカダミアナッツの収穫は、成熟して自然落下した実を収穫機にて地面から 回収する手法を取りますが、降雨により土壌がぬかるんだ場合は収穫機が農園に立ち入ることができません。今年は降雨が続いていることから、通常では7月頃に終了する収穫が、9月頃までかかる可能性があるようです。このため、品質面の悪化や回収前の発芽リスクなどが収穫予想の下方修正に繋がっています。最終的な収穫量は例年通り12月にAMSより発表される予定です。
【海外視察レポート】
オーストラリアは日本の約20倍の広大な大陸ですが、人口は日本の1/5ほどです。東京から最大の都市であるシドニーまでは飛行機で約10時間かかりますが、日本との時差は1時間しかありません。今回の出張では、マカダミアナッツのパッカー訪問のため7月4日~7月11日の8日間、北はバンダバーグから南はリズモアまでの南北600kmを車で南下しました。
初訪問の現地では、車の右ハンドル・左側通行やスピード表示といった日本と同じ点と、食品のエネルギー表示がカロリーでは無くジュール表示など海外基準が混ざっている印象を受けました。一番印象的だったのは信号のない交差点に、ラウンドアバウト(環状交差点)がとても多いことです。日本でも稀に見ることはありますが、オーストラリア内は至るところにラウンドアバウトがあり、衝突事故を減らす効果や信号が不要なためコストを抑えられ、停電などの災害時にも役立ちそうだと感じました。
また、日本との物価の差も強く感じました。500ml位のミネラルウォーターが1本460円、レギュラーガソリンが1ℓ186円になり、シドニー内の飲食店でおにぎりを提供していたお店がありましたが、小さめのおにぎりが1個900円と物価の差を強く感じました。
マカダミアナッツ最大産地近郊のバンダバーグ空港ではマカダミアナッツパッカーの広告や、カフェやショップの案内がありました。平日にもかかわらず多くの家族連れが来店しており、賑わいをみせていました。シドニー内のジェラート店やスーパーマーケットでは、日本ではほとんど見かけないマカダミアナッツとマンゴーの組み合わせを発見しました。チョコレートやキャラメルの組み合わせが多い中、マンゴーとの組み合わせが目立ちました。高級スーパーマーケットでは普段見ることのないマカダミアオイルやマカダミアミルクが販売されており、改めてオーストラリアではマカダミアナッツが身近な存在でオーストラリアに根付いている印象を受けました。
トルコ レーズン 市況
~ 2026年産は豊作の予想 ~
◆新物(2026年産)の生育・生産見通し
トルコレーズンの主産地であるマニサ地区では本年も降水量に恵まれ、渇水の心配もなくブドウは極めて順調に生育しております。前年の春先に見られた致命的な霜害も発生しておらず、ブドウからレーズンへの乾燥時期の天候が順調に推移すれば例年以上の豊作が見込まれます。
生産量については、INC(国際ナッツ・ドライフルーツ評議会)が約290,000トンと予測しているのに対し、現地サプライヤー側は概ね同水準か、一部ではそれ以上を期待する声も上がっております。
◆価格動向および今後の見通し
新物価格の最大の焦点はトルコ穀物公社(以下、TMO)による相場の下落を抑制するための保護買入価格の決定となります。今期TMOは約100,000トンの買い入れを実施すると予想されていますが、市場の流通量は十分に確保される見通しです。しかし、仮にTMOが現地のインフレ状況から買入価格を大幅に値上げした場合、下げ相場に一定のブレーキがかかる可能性がございます。
引き続き現地情勢を注視し、アップデートがあり次第ご報告申し上げます。
南アフリカ オレンジ 市況
~ 前年比生産量上昇、原料価格は若干値下げ、為替の影響により輸入コストは上昇 ~
2025年〜2026年のオレンジ生産量は、前年同時期比1%増加の185万MTと予想されております。また、2025年〜2026年の作付面積は2%増加し、約46,000ヘクタールになると予想されております。主要生産地域において平年並みの気象条件となったこと、若木が成熟期を迎えたことが生産量増加の要因となります。
産地原料価格につきましては、オレンジ濃縮果汁先物相場の下落を受け、前年比で若干の値下がりとなりましたが、労働者賃金や電気料金の上昇によりインフレ率は上がり続けているため、現地相場価格は前年並みにて推移しております。
また、対USドルにおける為替相場は直近円高に反転しておりますが、前年同時期比では依然として大幅に円安が進んだ状態となります。今後も現在の為替相場で推移した場合は、新物輸入価格は上昇することが予想されます。
国内 乳製品 市況
農林水産省によりますと6月の全国の生乳生産量は前年比98.7%となりました。北海道では前年比98.4%、都府県では前年比99.2%と前年割れが続いております。
6月末の推定在庫量はバターで約38,900トン(前年比122%)、脱脂粉乳で約79,500トン(同125%)となっております。 また同月のバター製造量は6,383トン(同100%)、脱脂粉乳製造量は12,729トン(同98%)とバターは横ばいとなりましたが、脱脂粉乳は微減となりました。6月は生乳生産量が減少しバター・脱脂粉乳の加工は増加しませんでしたが、依然として牛乳の販売が不調のため再び加工へ生乳が回る可能性もあります。当面は生乳生産量は微減、飲用向け需要は減少、その分生乳が加工向けに回り、バターと脱脂粉乳の製造量は高水準で推移し、今後も潤沢な供給状況が続く見通しです。Jミルクは脱脂粉乳対策事業を今年度も発動して在庫低減に動きます。
農林水産省が公表する6月の大口需要者価格はバター ¥1,724/kg(税抜、前年比107%)、全脂粉乳 ¥1,037/kg(同103%)脱脂粉乳 ¥748/kg(同101%)でした。
海外 乳製品 市況
直近一カ月としてはドイツ産が全般的に価格が上昇しています。欧州各地を中心に広がる熱波の影響で生乳生産量が減少しており、供給減の懸念によるものと思われます。それに引っ張られるようにオセアニア・米国の脱脂粉乳・全脂粉乳も上昇傾向にありますが、バターとチーズは例外で、バターはいずれの地域も価格下落、チーズは概ね横ばいとなり、米国の潤沢な供給量が上昇を抑制しております。ホエイ類(ホエイパウダー・WPC80・乳糖等)に関しては生乳生産量と関係なく、引き続き乳タンパクの強い需要と乳糖の供給不足による強気相場が続いています。
地域別に2026年6月の生乳生産量を見ていくと前年比でNZは105%、米国は102%、統計公表サイクル上、豪州は5月で105%、ドイツは5月で103%となっております。全ての国・地域でプラス圏ですが、ドイツは一部地域で2桁減も短期的に出ているため、今後ドイツ産は減少する見込みです。
製品別にみた場合、NZバターはFAS US$5,250/MT近辺と3月のUS$6,900/MT近辺の高値から下がっており、直近の下げ幅は鈍くなっていますが依然として下落傾向です。ドイツ価格も2月~3月にかけて上昇した価格は継続的に下落していましたが、前述の熱波の影響で直近は上昇しており、US$4,660/MT近辺となっています。NZ価格がドイツ価格を大幅に上回る「異常事態」は依然として続いておりますが、熱波の影響による供給減で急激な上昇の可能性もございます。脱脂粉乳・全脂粉乳ともに両地域で反発して上昇トレンドに入っております。こちらも欧州の熱波の影響と見られ、NZ産はFAS US$3,240/MT、ドイツはUS$3,340/MT近辺となっております。
今後については、ドイツ以外は生乳生産量が好調に推移し供給は潤沢に続くと見込まれます。ドイツ産の生乳生産量次第では相場全体に影響を与える可能性もあり、オセアニアでのエルニーニョの影響と合わせて今後も注視が必要です。ホエイ系とタンパク系(脱脂粉乳・MPC等)は引き続き上昇基調、脂肪系(バター等)は若干下落、チーズ・全脂粉乳は大きな値動きは無いと見込まれます。
イタリア トマト 市況
2026年産のイタリアにおける加工用トマトの生産量は、前年比5.2%増の約610万トンが見込まれています。今シーズンのイタリアでは、北部・南部ともに高温傾向が続き、トマトの成熟が例年より早く進んでいます。それに伴い収穫時期も前倒しとなっており、収穫が短期間に集中することで、加工工場への原料搬入が一時的に集中することが懸念されています。
一般的にトマトは時間をかけて成熟することで糖度が上がりますが、今年は高温により成熟が早く進んだことから、原料トマトの糖度は例年と比べてやや低い傾向が見られます。 なお、弊社取扱いのトマト缶詰は糖度規格を設け、規格に適合した製品を輸入しておりますので、品質への影響はございません。
◆北イタリア(エミリア・ロマーニャ州、ロンバルディア州)
北イタリアでは、冬季に十分な降雨・降雪があったことから、トマト栽培に必要な水を十分に確保することができており、こうした環境を背景に、作付面積は前年から4~5%程度増加しています。トマト苗の植え付けは予定通り4月上旬に始まり6月中旬には完了し、現時点で北イタリアの生産量は約310万トンが見込まれています。
◆南イタリア(プーリア州、カンパーニャ州)
南イタリアでは、4月にまとまった降雨があったことから、南部の主要な水源であるオッキートダムの貯水量が3年ぶりに2億㎥を超える水準まで回復しました。これにより今シーズンは栽培に必要な水を確保できる見通しとなり、作付面積が前年比15.4%増加しています。
その後は高温傾向が続きましたが夜間に気温が下がり、高温による落花の影響は限定的となり、現時点での生産量は約300万トンが見込まれています。
◆価格動向および今後の見通し
生産量の増加を背景に、原料トマトの価格は値下がりした一方で、エネルギーコストや空缶をはじめとする包装資材費など、製造にかかわる各種コストは上昇し、製品ベースでの現地オファー価格は前年を上回る水準となっております。為替相場も2025年と比較して円安傾向にあることから、日本への輸入価格については前年を上回ることが見込まれます。
2026年産は、生産量そのものは前年を上回る見通しであり、原料供給は比較的潤沢なシーズンとなることが予想されます。一方、高温による原料品質への影響や製造コスト、為替動向などについては、今後も引き続き注視が必要です。
米国 アメリカンチェリー 市況
◆レッドサワーチェリー
2026年北米産は、歴史的な凶作となる見込みです。主要産地のミシガン州をはじめ、ユタ州、ウィスコンシン州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州などの、産地全域で春季に厳しい霜害に見舞われ、連日夜間に氷点下の気温が続いたことで、実をつける雌しべが枯死したことが原因になります。
2025年も米国全体の生産量は前年比約77%減少したため、現地繰越在庫はほぼゼロに近い状況です。弊社の仕入先であるCherry Central社においても、2026年は不作だった2025年の生産量の更に4分の1未満となる可能性が示唆されております。
このような状況の中、米国現地では不足分を補うため欧州からの調達も検討されておりますが、欧州も同様に2025年の不作に続き、2026年も平年を下回る収穫が予想されていることから調達は難しく、今期は一部供給制限される可能性があります。詳細に関しましては弊社担当までお問い合わせください。
◆ダークスウィートチェリー
2026年産は暖冬の影響により、収穫開始が例年より1~2週間早まりました。
ワシントン州およびオレゴン州ではレッドサワーチェリー同様、春季の霜害による着果不良の影響から約23%の減産が予測されています。
一方、カリフォルニア州では霜害の影響は少なく、不作だった2025年産から増産が見込まれておりますが、米国全体の生産量は前年比20%前後の減産が予想されています。加えて人件費、包装資材、物流費の上昇、工場の操業コスト増加や円安の影響も重なり、仕入価格は上昇しております。
<弊社取扱いダークスウィートチェリー缶詰製品>
・オレゴンヒルズ(ブランド)1号缶×6、No.300缶×24
・オレゴンフルーツ(ブランド)No.300缶×24
商品案内
3種の背徳ミックスナッツ 「チーズトマトガーリック風」 新発売のご案内
背徳ナッツシリーズ 第3弾!
この度、新商品として「3種の背徳ミックスナッツ チーズトマトガーリック風90g(15g×6包)」を発売いたします。健康イメージの強いナッツにあえて、こってり味を融合させることで、ヘルシーさと罪深さの矛盾を楽しむような新感覚ナッツです。
第3弾は背徳飯(グルメ)としてはもちろん、スナック菓子でも定番の「ピザ」をイメージしたチーズトマトガーリック風です。チーズのコクにトマトの旨み、ガーリックのパンチ、それぞれの風味を濃厚にした、"デラックス"な味わいをお楽しみいただけます!
✓こってりだけどナッツだから食べちゃえよ!?
✓こってりデラックスチーズトマトガーリック風
✓味付けしたバターピーナッツ、アーモンド、カシューナッツの3種のミックスナッツ!
✓背徳感を後押しする3種類のメッセージ入りの個包装
荷 姿 : 8袋×4合/ケース
保存方法 : 常温
賞味期限 : 8ヶ月
包装形態 : 個包装入りスタンド袋
内 容 量 : 90g(15g×6包)
価 格 : オープンプライス
正栄だより
木村翔シェフ・佐野恵美子シェフによるSICOLY®洋菓子講習会開催のご報告
この度、2026年7月29日、弊社講習会場にて「SICOLY®社 冷凍フルーツピューレ、アンセール(冷凍フルーツシート)及び冷凍フルーツを使用した洋菓子講習会」を開催いたしました。本講習会は、SICOLY®社及びSTIBO社の後援の他、株式会社前田商店様、タカナシ乳業株式会社様、株式会社ナリヅカコーポレーション様のご協賛をいただきました。
講師には、パリの旧市街マレ地区に自身のお店「LES TROIS CHOCOLATS PARIS(レ トロワ ショコラ パリ)」を構える木村翔シェフ、佐野恵美子シェフをお招きし、お二人の製菓技術を披露して頂きました。
木村翔シェフは、青森で10年間修業後、27歳で渡仏し「LES TROIS CHOCOLATS PARIS」本店のシェフパティシエを務め、2023年に「ル・モンド」、2024年に世界的製菓誌「So good..」に掲載されるなど、フランスで高い評価を得ているシェフです。
佐野恵美子シェフは、パリを拠点に活躍する親子三代のショコラティエで、CCCで3年連続金賞を受賞し、2025年にはフランスのグルメガイド「ラ・リスト」に世界を代表するシェフの一人として招待されるなど、世界的に高い評価を得ているシェフです。
CCC…(Club des Croqueurs de Chocolat)が主催する、世界的に権威のあるチョコレート品評会。
講習会では、SICOLY®社の主力製品である冷凍フルーツピューレをはじめ、アンセール(冷凍フルーツシート)や冷凍フルーツの特長と活用方法をご紹介いただきました。
木村翔シェフは4種類の洋菓子を、佐野恵美子シェフは2種類のチョコレート菓子を実演され、お二人のシェフによる華麗な手さばきやプロならではの技術・知識に参加者は見入っていました。
また、フランスと日本の製菓文化の違いや現地での技術のポイントについて、会話を交えながら分かりやすく紹介され、活発な質疑応答も行われるなど、大変充実した講習会となりました。
多くのお申し込みをいただき、満員御礼の盛況のうちに終了いたしました。ご来場くださった皆様に心より感謝申し上げます。
本講習会を通じ、SICOLY®製品の持つ品質と可能性を改めてお伝えできたことを大変嬉しく思っております。
今後も弊社は、SICOLY®製品の魅力や、プロの現場で役立つ実践的な活用方法を積極的にお伝えしていくことで、皆様の製菓技術の向上と、より付加価値の高い製品開発に貢献できるよう、一層努めてまいります。引き続きご支援、ご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
SICOLY ® 2026ジャパン・ケーキショー東京 出展のご案内
11月4日(水)~6日(金)の3日間、東京都立産業貿易センター浜松町館にて開催される「2026 ジャパン・ケーキショー東京」に出展いたします。
弊社は協賛メーカーとしてSICOLY®製品の冷凍フルーツピューレ等を中心にご案内いたします。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。是非弊社ブースにお立ち寄りいただけますと幸いです。
日 時:2026年11月4日(水)~6日(金)
10:00~16:00 (最終日15:00)
場 所:東京都立産業貿易センター浜松町館2階・3階・4階
ブース:右側入口を入って、左側前列 (小間NO.34)
※今年は、正栄食品工業㈱として「SICOLY®」のみ出展となります。

