SHOEI NEWS2023年 8月号 Vol.282

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商況案内

2023年産カリフォルニア・アーモンド最終収穫予想

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現地時間7月12日にNASS(米国農業統計局)より2023年産カリフォルニアアーモンドの最終収穫予想が発表されました。
当初は7月7日に発表予定でしたが、例年よりも涼しい気候により生育が遅れている事から5日延期しての発表となりました。
同レポートによりますと、2023年産の予想収穫量は26億ポンドと、5月に発表された第一次収穫予想の25億ポンドから4%上方修正となりました。
2022年の収穫実績25億69百万ポンドに対しては1%増産の予想となります。
今年のアーモンドの開花は2月中旬より始まり2月末にピークを迎えましたが、記録的な降雨と前例のない荒れた天候により、州内の農園においてミツバチの受粉活動が妨げられました。
また例年よりも低い気温が初夏まで続いた事から生育の遅れが見られます。
農園でのサンプリング結果を見ますと、アーモンドの木一本当たりの平均結実数は3,953粒で、2022年産と比較し3%減少していますが、ノンパレル種の平均結実数は4,004粒で昨年より1%増加しています。
また、サンプリングされた全ての品種の平均粒重量は1.67gで、2022年産に対し14%増加、ノンパレル種は1.69gで9%増加となっており、昨年より粒のサイズが大きくなる事が予想されます。
平均単収は1エーカーあたり1,880ポンドと過去10年で最低になると見られていますが、ベアリングエーカーの増加により前年よりわずかながら増産となる見込みです。

<7月12日発表:最終収穫予想>

2023年産
予想収穫量 26億ポンド
予想収穫面積 138万エーカー
予想単収 1,880ポンド/エーカー

【参考】2022年産
収穫量 25億69百万ポンド
収穫面積 135万エーカー
単収 1,903ポンド/エーカー

尚、農園でのサンプリングは5月31日から7月3日にかけて実施され、912ヶ所の農園にて1,824本の木から採取されています。

現地の市場動向ですが、前日の7月11日に発表された6月末締めのアーモンドポジションレポートにて、6月単月の出荷量が前年比67%と落ち込み、これにより累計出荷量も前年比96%と前年割れに転じた事が明らかになったため、相場の下げ圧力が強まりました。
一方で2023年産の収穫量は、業界内では23億~24億ポンドまで減少するとの意見が多く、最終収穫予想が一次予想に対し下方修正となり、相場が値上りする事を産地側は期待していましたが、翌日に発表された最終収穫予想が一次予想からの上方修正となる26億ポンドとなり、更に下げ圧力が強まることとなったため、ショックを隠し切れないようです。
ポジションレポートと最終収穫予想の発表内容を受け、現地相場は軟調基調となっていますが、市場価格が農家の生産コストを下回っている状況が続いている事から、今後更に農家の生産意欲が減退してしまう事が心配されます。

カリフォルニア・プルーン収穫量・現地在庫予想

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2023年産カリフォルニアプルーンは開花時期である春に好天に恵まれ、順調な生育状況であった事から、収穫量は昨季を上回る68,000メトリックトン(以下MT)が予想されています。
チリ産は春の予想通り、例年同等の順調な作柄となっており、2年連続でカリフォルニア産に並ぶ収穫量が見込まれています。
霜害の影響を受けて2022年産は減産となったフランス産も、2023年は例年並みの収穫量まで回復する見込みとなっています。
また、カリフォルニア産の堅調な需要とチリ産の中国向け輸出量の増加により、最新の世界需要は200,000~220,000MTと言われており、これは2023年予想総供給量の各国合計にも迫る物量となっています。
2022年産は供給不足が懸念され世界的に値上げとなりましたが、人件費やエネルギーコストなどの高騰と供給タイトな状況から、2023年産も価格への上昇が続くとの見方もされています。

果実生育状況(2023.7.14)
弊社農園も順調に生育しており、本年もみずみずしくおいしいプルーンが期待されています。

国内乳製品市況

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農林水産省によりますと5月の生乳生産量は全国で前年比95.6%となり10ヶ月連続の前年割れとなりました。
地域別で見ると、北海道では前年比約96.5%、都府県では前年比94.5%となりました。
国内乳製品在庫減少のための政府および酪農団体による減産への協力呼びかけ、生産コスト高で苦しんでいた一部酪農家の離農が主な原因となっています。
農林水産省は3月より57億円の予算を設け、経産牛4万頭の早期リタイア奨励金1頭15万円を交付する策を打ち出しており、今後も継続的に生乳生産量は減少すると予想されます。
5月末の推定在庫量はバターで約30,400トン(前年比73.2%)、脱脂粉乳は約68,500トン(前年比65.7%)となっています。
バターは一時期の在庫過剰から適正水準(25,000トン~30,000トン目安)の範囲内となりましたが、需要が旺盛である事と生乳生産量減少により一気に需給が引き締まり不足感が出ています。
一方で脱脂粉乳は在庫減少が進んでいるものの2022年度の在庫削減策の効果が主な要因となっており、再び在庫水準は上がっていくと予想されています。
農林水産省公表の大口需要者価格は4月の乳価改定を反映して値上がりしており、バターは\1,392.5/kg(税抜き、前年比109.5%)、脱脂粉乳は\718.9/kg(同108.1%)となっています。
一方飲用乳価が8月から\10/kgの値上げとなる事で牛乳価格が上昇し、昨年の飲用乳価改定による値上げの影響で減った牛乳需要が更に減少する可能性もあります。
その場合、生乳は再び加工向けに振り向けられバター・脱脂粉乳の製造量が増加する可能性もある事から注視が必要になります。
ただ、バターの供給制限は強まっていることからまだ不透明となっています。

直近のALIC入札の結果は以下の通りになります。
国産バター不足との観測から競争も激しくなっており、今後大手乳業メーカーが参入するか注視されています。

海外乳製品市況

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海外乳製品相場はNZ・欧州ともに下落傾向となっています。ただ欧州は微減に留まっているもののNZは欧州よりも下げ幅が大きくなっています。
供給側では主要生乳生産国のNZ、欧州、米国ともにプラス圏にあり潤沢になっています。
4月の前述主要国の合計は前年比0.7%増とわずかながらも安定した上昇を続けています。
需要側では中国の行動制限解除以後動きが鈍く上向く気配はまだ見られず、特にNZの相場に影響を与えている為、同国相場は下落が大きくなっています。
製品別にみた場合、バターはNZはFOB US$4,770/mt近辺となっています。
6月に一時的に反発が見られたものの再び下落となりました。欧州はFOB US$4,980/mtと落ち着いていますが緩やかな下落となっています。
全脂粉乳と脱脂粉乳はNZと欧州ともに小幅な範囲で上下を繰り返していましたが特にNZは下落基調を強めてきました。

NZ産全脂粉乳はFOB US$3,130/mt近辺、脱脂粉乳はFOB US$2,510/mt近辺、欧州産全脂粉乳はFOB US$3,830/mt近辺、脱脂粉乳はFOB US$2,660/mt近辺となっています。
世界的な生乳生産量は微増続きとなっており、全体として引き続き価格が若干緩む可能性が高くなっています。
一方で昨年から続いている製品価格の下落は乳価にも反映されており徐々に下がっています。
今年後半より酪農家の生産意欲が減退し生産量はマイナス圏に入るとの観測も強くなっています。
このような供給面で値上げ要因はあるものの、需要側では中国を筆頭に改善の見込みは期待されていますが未だ兆候が出ておらず、中国の景気が引き続き低迷するようであれば一段の価格下落の可能性もございます。

2023年インド産アルフォンソマンゴー市況

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アルフォンソマンゴーは湿度、温度が最も適しているとされるインド西海岸沿いの地域で主に栽培されており、西インドのアルフォンソは最も品質が良く、価格も高いため、現地では「プレミアムアルフォンソ」と呼ばれています。
一方、ゴアよりも南部の、内陸部で栽培されているアルフォンソマンゴーは価格が安く、風味が弱いため、「サウスアルフォンソ」と呼ばれています。
弊社ではより風味の強い、西インドのプレミアムアルフォンソのみを原料として使用しています。

【2023年産クロップ情報】
収穫数量:開花期/成長期の降雨と寒暖差により、昨年に引き続いての大減産
収穫時期:例年より早く4月末頃より開始
原料価格:収穫減により値上がり

アルフォンソマンゴーは、西海岸沿いの地域(マハラシュトラ州ラトナギリ~グジャラート州バルサッド)で主に栽培されています。
ラトナギリの収穫量は西インドの約80%を占めていますが、昨年は冬が遅れたにも関わらず、開花が始まる11~12月頃に降雨と急な温度上昇がありました。
また、3~4月は例年より気温が高く、果実が成長するのに重要な4月末頃にも降雨と寒暖差の影響で果実がダメージを受けました
バルサッドはラトナギリ程の影響は少ないようですが、今年はラトナギリが裏年にあたるため、全体的な供給量は大幅に減る見込みとなっています。
昨年からの繰り越し在庫が不足している中、国内の需要はかなり高く、オファー価格は値上がりしている状況です。

<今年、5月23日~6月2日インド出張に行ってまいりましたので、現地の様子をご紹介いたします。>

・マンゴーのシーズンには、生鮮市場内や道路沿いでマンゴーがたくさん売られている
・マンゴーの取引所(4PM-6AM) 農家からの受入は夕方から翌朝まで夜間に行なわれる
・アイス・ヨーグルト
 フレーバー展開では、必ずマンゴーがある程、インドではマンゴーフレーバーが一番人気

2023年イタリア産トマト市況

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イタリア産トマトは例年7月下旬~9月中旬の間に収穫され、すべてがフレッシュなうちに工場に運ばれて缶詰や袋詰めに加工されます。
イタリアからの長い航海を経て、日本での新物は早いもので12月~1月に出荷が始まります。


■北イタリア

北部のロマーニャ州(ラヴェンナ、フォルリ、チェゼーナ)では、5月中旬に450mmを超える大雨が降り、各地で洪水に見舞われました。
洪水被害のあった地域は、トマト栽培とはあまり関係のない地域であった為、トマトへの影響は少ない状況です。
洪水による実質的な被害と収穫量予想については、まだ明確にはわかっていませんが、幸い弊社が取引するSOLANA社(北イタリア・ロンバルディア州)では、豪雨の影響はないとの状況で連絡を受けています。
6月20日までにトマトの植付け作業が終了しましたが、例年に比べて1週間ほど遅れております。
豪雨による植付けの遅れや、気温が低く推移している事から作物の生育も遅れ、例年より1週間ほど遅い9月頃に収穫の最盛期を迎える予測になっています。


■南イタリア

南部につきましてもロマーニャ州と似たような状況になっており、雨によって少なくとも2週間植付け作業が止まりましたが、植付け作業が終了しました。
植付けの遅れと気温が低く推移した影響によって、例年より1週間ほど遅い9月頃に収穫の最盛期を迎える予測になっています。

これらの状況を考慮し、イタリアにおける2023年産総生産量の予測は当初の570万トンから560万トンに引き下げられました。

【イタリアにおける生産量の推移】 単位:トン

イタリア全体の生産量
2019年 4,801,000
2020年 5,100,000
2021年 6,050,000
2022年 5,480,000
2023年予想 5,600,000


<イタリア 新物トマトのスケジュール>
6月 現地より価格提示
7月 買付け期間
8月・9月 収穫、加工
10月
11月
12月 新物入船


詳細は弊社商品担当者までお問合せ下さいます様、よろしくお願い申し上げます。

商品案内

フランス産PRESIDENT発酵バター125gのご案内

2022年 パリ農業コンクール(CGA)農産

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PRESIDENTバターは世界最大級の乳業メーカー、ラクタリス社のブランドバターで、本場フランスではどの家庭でも愛用されております。
近年ではバターに乳酸菌を加え発酵させる後発酵製法が主流の発酵バターですが、ラクタリス社は発酵特有の酸味・芳香性をより引き出す、クリームを発酵させる伝統的な前発酵製法にこだわり、2022年にはパリ農業コンクール(CGA)農産物部門の金賞を受賞しております。
使用されるクリームはフランスの中でも乳製品の主要生産地として有名なノルマンディー地方とブルターニュ地方で製造されています。フランスのエスプリをぜひご堪能下さい。  Bon-appetit

当該製品のセールスポイントである「フランス産」、「発酵バター」をより強調する為、フランス国旗デザインを模したシールに「MADE in FRANCE発酵バター」を印字し、製品に貼り付けております。

PRESIDENT 発酵バター 食塩不使用/ 加塩
フランス国内バターシェアNo.1のブランドです


原材料名 生乳、乳酸菌〈食塩(加塩の場合)〉
原 産 国 フランス
荷  姿 125g×40個
保存方法 要冷蔵
賞味期限 製造後365日
アレルゲン 乳
※弊社から出荷の際は、ケース売りとなります。(バラ売りは不可)   

世界最大級の乳業メーカー「Lactalis」
1933年にチーズ製造業者として始まったLactalis社は、現在250ヶ所の工場で年間約1,900万Kℓの生乳を使用してチーズやバター、クリーム等幅広く製造を手掛けております。
彼らの技術は世界的にも認められ、フランス全土をはじめとする150ヶ国以上の国へ事業を展開するとともに、2021年発表のラボバンクによる世界乳業メーカー売上ランキングでは1位に輝くなど、高い評価を得ています。

正栄だより

SHOEI RECIPE 正栄レシピ

弊社製品をふんだんに使用したレシピをご紹介いたします。

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■シチリア風カポナータ

グリーンオリーブとレーズン、松の実を加えた、シチリア風の野菜煮込みです。
ビネガーの酸味とレーズンの甘味が絶妙なバランスの、夏にぴったりなメニューです。

材料(5~6人分)
なす    200g
バッソ E.X.バージンオリーブオイル 適量
玉ねぎ   250g
セロリ   100g
ズッキーニ 150g
パプリカ  150g
にんにく  10g
バッソ E.X.バージンオリーブオイル 15g
アンチョビペースト 15g
白ワインビネガー  50g
グリーンオリーブ 種抜き 50g
サンライズカリフォルニアレーズン 35g
ケーパー   10g
乾燥オレガノ 1g
ローレル   2枚
砂糖     5g
アセプティックチョップドトマト350g
ロースト松の実 15g
塩、こしょう  適量

(作り方)
①なすは1.5㎝角に切り、180℃のオリーブオイルできつね色になるまで素揚げにする。
②玉ねぎ、セロリ、ズッキーニ、パプリカは1.5㎝角に切る。にんにくは縦半分に切り、潰す。
③鍋にオリーブオイル、にんにくを入れて弱火で炒める。香りが立ったらアンチョビペーストを入れて更に炒める。
④玉ねぎ、セロリを入れて中火で炒め、油が回ったらズッキーニ、パプリカを加えて更に炒める。
⑤白ワインビネガー、グリーンオリーブ、レーズン、ケーパー、オレガノ、ローレル、砂糖を入れて蓋をし、10分間蒸し煮にする。
⑥アセプティックトマト、①、松の実を入れて、更に20分煮る。塩、こしょうで味を調える。



■マンゴーとヨーグルトのスムージー

アルフォンソマンゴーピューレのフルーツソースをたっぷり加えたスムージーとヨーグルトを重ねた夏らしい爽やかなドリンクです。

材料(1人分)
冷凍マンゴーソース 70g
オレンジジュース  75g
氷         50g
ガムシロップ    5g
ヨーグルト     50g

マンゴー      4切
ホイップクリーム  適量
冷凍マンゴーソース 5g

①マンゴーソースからガムシロップまでの材料をブレンダーにかける。
②グラスに①とヨーグルトを交互に入れる。
③マンゴーとホイップクリームを飾り、マンゴーソースを回しかける。

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